埋もれ詩

2004年5月23日
花に埋もれて死にたいと思った

かび臭い部屋で一日を過ごしていると
時に 花について思うときがある
この部屋が花で埋め尽くされていたら

内臓の奥まで届きそうな芳醇な香り
人の存在全てを忘れさせてしまうような
色鮮やかな官能

「美しい」
いつもならそれで済ますところを
もっと素直に気持ちを表したくて
なれない言葉を思い浮かべ

花は女のように惑わし
喜ばせ また深く追い詰める

花はただ たたずむだけでよいのだ
それを見つけた者のみがひれ伏し沈んでいけば

淡い青がいい
色づいた季節
純白の花にひそやかに差す青

花に埋もれて死にたいのだ

できることなら
花に埋もれて

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