都市

2004年5月27日
夜の空を
私の涙から飛び出した魚が泳いでいく

充足と不可思議さに満ちた面をつけた
道化者たちのパレードが通りを流れている
なぜ列を成して歩いていくのか?
道化は一人でよい
羊どもが面をかぶって道化になりやがるから
祭りでは供物になるべき肉が足りない

それゆえに、先月、隣町の祭りでは
羊よりも甘く柔らかい、少女が奉げられた

少女は人波に投げ込まれ
精神の隅々まで裂かれ続け

濁った熱気の中で人々が歓喜している
叫んでいる
うめきと絶望と毛穴から漏れだす大量の精が、煮え固まって

血の溜まりが出来ないのは闇に隠れた怪物の仕業 

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